一言でOJT担当者と言ってもその役割は組織によって様々です。
一年間の育成計画をOJT担当者がつくる場合もあれば、新入社員はひたすらOJT担当者のかばん持ちとして一緒に行動することになっている場合もあります。

 

OJTの形は数あれど、OJT担当者が最初にやるべきことは共通しています。

 

まずは、OJT担当者の役割を上司、人事、同僚も含めて全員で共有しましょう。人事が考える役割と、上司が思っている役割が違うなんてこと、けっこうあります。また、役員や人事の方針から昨年までのOJT担当者の役割と、今年のOJT担当者の役割が違うという場合もあります。本来、そういった役割の違いを説明するのは制度設計をする側の役割ですが、そこまで充分に手が回らないケースも現実には多くあります。まずはOJT担当者が何をやるのか、上司や同僚からはどんな支援がほしいのかを共有しておきましょう。

 

次に、OJT担当になった方は自社の採用ページを見てみてください。
そこには「求める人物像」や「会社でのキャリアプラン」、「企業理念」「活躍する社員」などの情報が載っているはずです。
「現実と全然違うじゃん。。。」なんて文句を言わずに、読んでみてください。あなたがOJTを担当する新入社員は、そのページの情報を見て入社してきたのです。恐らく経営陣や人事はOJT担当者に対して「理想と現実は違うんだ。あんな求人広告は嘘なんだ」と教えることは期待していないと思います。

理想と現実のギャップが生じるのは仕方ないにしても、どんな理想を持って入ってきた人なのかを知っておけば、理想に近い現実をが起きたときに「現実はこんな感じだよ」と教えてあげればいいのです。

 

最近ではOJT担当者に求められる役割が高度化・複雑化してきている印象があります。日常業務をおこないながらOJTを担当するのは大変ですが、一人で抱え込まずに上司や同僚にも協力を仰ぎながらおこないましょう。
細かいテクニック論は数あるのですが、まずはテクニック論は置いておいて、OJT担当の役割と採用ページ、この2つをじっくりと確認してみてください。