大学の陸上部OB会からOB向けの会報誌が送られてきました。
毎年1回、現役部員が編集、製本をしてOB会経由で個人のOBへ送付される冊子で、部員紹介や大会の記録、歴代記録なども掲載されています。かつては歴代10傑の記録だけだったのですが、気が付いたら過去のOB全記録が載るようになっていました。おかげで遅かった私の記録も載っています。
会報誌に同封されているのがOB会の収支報告や会議の議事録。A41枚の簡単な内容です。そして、毎度恒例の「会費の納付率が低いです。OB会費の支払いお願いします。」の一文。

OB会の現役部員への支援のあり方について、私がOB2年目くらいの頃に当時のOB会幹部へ意見したことがありました(OB会幹部は50代以上の方々)。
生意気ではあるものの、若手のOBから意見があがったことが嬉しかったのか、最初は意見を聞いてくれていたのですが、あるとき居酒屋で大ゲンカしてからすっかり疎遠になってしまいました。

ケンカの理由は「OB会は何を目指しているのか」について。私がOB会の存在意義について質問した時、まともに回答できた幹部は一人もいませんでした。むしろ「OB会は現役部員のためにある」という前提すら共有されているとは言い難かったです。

それ以来、OB会とは疎遠になりながらも、個人的にOBとして合宿に参加したり、試合の応援に行ったりはしていました。一緒に練習し、試合を見れば見るほど、現役部員とOB会との距離の大きさ、認識の違いを感じざるを得ませんでした。

現役時代からOB会の見当違いな言動を見ているから、卒業してOBになってもOB会とは疎遠になります。当然、OB会費も最初の1~2年払って終わりです。

そして、OB会は毎回のように「納付率が低い!若手OBが中心になって盛り上げろ!」と無茶なことを言いだします。会費の納付をお願いする際にも「納付率が低くて大変なので、会費納めてください。」の一点張り。これでは、なんのためのOB会費なのか、納付したお金が何に使われるのかもわからず、応援したい気持ちも湧いてこなければ、納付すべきかどうかの判断もできないのではないでしょうか。

理念も目的も見えない組織からいくらお願いをされても、応援する気にはなれないのです。
最近は理念経営や組織の目的の明確化という話は、当たり前のように聞かれるようになりました。恐らくOB会の幹部のみなさんも聞いたことくらいはあると思います。
でも、わかっていても実践するのは難しいものです。

一冊のOB会報誌から「やっぱり理念は大事」と感じさせられました。