カイラボは9月が決算月のため、決算書類や税金関係の処理は11月末までに行わなければなりません。毎年この時期はバタバタしてしまうのですが、今年は木曜日に無事にすべての書類を提出し、名実ともに3期目が終了しました。

3期目くらいになると少しずつ会社としての信用力もあがってきて、周囲の反応も起業したてのときに「頑張って!」「度胸あるね」という言葉から「自分で会社やってるってすごいね」「ほとんどの会社は1年で潰れるらしいよ。3年はすごい。」と変わってきます。
でも、自分自身は起業した当初より凄いとか成長したという実感はあまりなくて、むしろ危機感の方が募っています。
起業したてのときは仕事がなくても「まだ1年目だし」と自分自身に対して言い訳ができていたのですが、3年目ともなるとそんな言い訳もできません。さらに「3年経ってもこの程度しかないのか」とヘコむことの方が多いくらいです。

それでも、悪いことばかりではありません。スキル的にどれだけ自分の力が伸びたのかは自分自身ではわからない部分も大きいのですが、物事の考え方や気持ちの持ち方は変わってきたと思います。
会社を自分で3期やってみて感じたことをまとめると次の3つです。

(1)なんだかんだでなんとかなる
(2)バカに見られた方が得
(3)お金は貯めるものではなくて循環させるもの


起業している人の多くが言うのが「なんとかなる」です。
私ももともと「なんとかなるだろう」という感覚で会社を始めてしまったわけですが、そのとき以上に今の方が「なんとかなる」と思えます。それは実際になんとかしてきた自信からという部分もありますし、多くのなんとかしてきた人を見ているからかもしれません。
昨日も友人と話していて「起業するってリスクあることをできるのがすごい」と言われたのですが、ほろ酔いの私の口から出てきたのが「いや、なんとかなるもんだよ。」でした。

さらに、なんとかなるという考えとも似ているかもしれませんが、周囲の人からどう見られるかについても考えが変わってきました。
昔はいかにしっかりした人間に見られるかを考えていたし、しっかりした人物と思われたいと思ってきました。でも、バカにしてもらえるくらいの関係性の方が人間関係はうまくいく気がするのです。これは、私がもともと「ちゃんとしてるように見られたい」という考えが強かったことによる反動という要素も大きいかもしれません。
一般的には会社の社長なんだからしっかりした人物だとみられなければいけないと考えている方が多いかもしれません。

でも、しっかりした人物ってなんでしょう?

冗談を言わなければしっかりしてる?

論理的に考えられればしっかりしてる?

結局は「しっかりした人物に見られてる自分かっこいい!」という自己満足でしかない気がするのです。
完全無欠な人間なんていません。だったら少しバカにされるくらいの人間の方が親しみやすいし、信頼もおける気がするのです。もちろん、バカにされっぱなしではダメで、やるときはやる人物であることが前提ですが。

 

そして、一番変わったのがお金に対する考え方です。
もともと貧乏性な私はお金の節約という面ばかり考えていました。どれだけ固定費を安くするか、いかに安い金額で済ませるか、そんなことを考えていました。そのおかげでほとんど売り上げのない創業当初を乗り切れたので、その考え方が全面的に間違っているとはおもいません。でも、会社がつぶれそうなときと会社を発展させようとしているときではお金の使い方も違っていて当然です。
「金は天下の回り物」という言葉がありますが、お金は循環させるって考え方が重要だと思うようになってきました。
当たり前ですが、湯水のごとくつかえばいいというわけではありません。なんでもかんでもコストを抑制するのではなく、つかうべきところにはお金をつかった方が巡り巡って利益にもなるということです。
そのため最近では、友達の関係であっても無料で仕事は発注しないし、自分が頼まれても受けないというスタンスをとっています。友達価格ということで割引をしてもらったり、支払い方法を通常とは違う形にしてもらうことはありますが、無料でお願いするということはなくなりました。友達価格の場合も先方の赤字にならないようにしてますし、その人の適正な時給かどうかも配慮してお願いするようにしています。例えば以前なら1日研修のアシスタントを時給換算で1000円切るくらいでお願いしていたこともあるのですが、その人が他の仕事は時給2000円~4000円で受けているのであれば、最低でも2000円は出すようにしています。
うちの会社もたくさん儲かっているという状態ではありませんが、友達だからといって正当な対価を払わずに無理矢理利益を出していても、いずれ立ち行かなくなるのは明らかだからです。


とまぁ偉そうなことを書いてきましたが、まだまだ吹けば飛ぶような弱小企業なわけでもっと頑張らないといけません。
なんとかなるとか言ってるなら、まずは結果出せよ!という声も聞こえてきそうなので、12月も気合入れて頑張ります!