営業志望で証券会社入社も1年目は営業をやらないことが決まり退職　立正大学卒男性

サークルや部活には一切入らず、大学時代はずっと本を読んでいました。睡眠時間3時間程度でひたすら本を読んでいました。世の中に知らないことがあることに恐怖心があったんです。
ひたすら本を読んでいるということに興味を持ってくれた社長がいて、その縁で大学2年の夏休みにドイツでインターンを経験し、3年生は一年間休学してドイツ留学をしました。

そのあとは出版系のベンチャー企業で半年ほどインターンもしていました。そのインターン先も本を読んで興味を持った人の事務所に飛び込みでいったらインターンをすることになったのですが、本を読んで興味を持ったらアポをとって話しを聞きにいくということをずっとやっていました。

当時はやりたいことや夢が特にあったわけではなかったので、自分が何かやりたいことを見つけたときに実行できる力が欲しいと思っていました。
そのためには営業のスキルが必要だと思い、営業スキルが身に付けられる会社として証券、不動産、人材系あたりが思いつき、まずは証券業界に絞って8社ほど受けました。大手から中堅まで受けて、すべて内定をいただきましたが、会社としてベンチャー精神がありそうだと感じてT社への入社を決めました。

入社前には特に研修はなかったですが、証券外務員の資格は各自独学で取るように言われていました。

入社後は2週間、合宿所での研修でした。内容はマナーや金融知識などです。朝5時起床で深夜2時頃まで研修があり、とにかく知識を詰め込むものが多かったです。けっこうきつくて、同期が250名いたんですが、合宿所から逃げ出す人もいました。

その後は本社で2週間ほど、引き続き証券関連の知識が中心でしたが、途中から営業トークの練習などもありました。GW直前に配属が発表されて、GW中に引っ越し、GW明けからは支店勤務でした。私は東海地方への配属でした。

それが、配属後に仕事がなくなってしまったんです。
研修最終日は「支店では初日からガンガン新規開拓してもらう」と言われて、自分もそのつもりだったのですが、　配属が決まったあと、会長の方針で「1年目は新規開拓させずに営業サポートをさせる」こととなり、しばらくは出勤しても会議室で待機するという日が続きました。

営業サポートと言っても、営業は禁止なのでお客さんとの接触は一切禁止というルールだったため、支店も何をやらせれば良いのかわからない状況で、出社しても会議室で一日待機という日が続きました。

やることはないんですが、朝5時出社でした。
出社して各デスクに新聞を配るのと、帰り際に機密書類をシュレッダーにかけるのが仕事でした。営業サポートといっても支店も何をやらせればいいのかわからないので、結局は仕事がありませんでした。

ある日、支店長が「散歩に行ってこい、一応、勉強のために会社の資料は渡しておくから」と言われたことがありました。あくまで「散歩」ということにして、営業に行ってこいということだったんだと思います。

もちろん自分は新規で飛び込みして営業し、最終的には実績を作ることが出来ました。「外に出て新規開拓一日目での実績があれば、さすがに認めてもらえて営業をさせてもらえるだろう！」と思っていたら、1年目は営業をしてはいけないルールなので、その分の売上は先輩につき、結局営業実績としても認めてもらえませんでした。

営業ができないということが5月末に正式に決まり、6月からは転職活動をしていました。社内でも新卒にやらせる仕事がないので「転職活動するのは仕方ないよね」という雰囲気もあって、業務時間中に履歴書を書いていても何も言われないような状態でした。

営業ができる仕事ということで、人材系を中心に受けました。ある人材系ベンチャーの最終面接終了後、会社のエレベーターで一階に降りる頃には「内定です」というメールが来ていて、そのスピード感が面白いと思い入社を決めました。
転職活動も苦労しなかったので、人材系で受けたのは２～３社です。

とにかく営業をやらせてもらえれば辞めなかったと思います。自分の場合、仕事がきつすぎて辞めたのではなくで、仕事がぬるすぎて辞めました。
もともと営業のスキルを身に付けたくて入ったので、営業ができないなら採用段階で言って欲しかったです。そうれば、はじめから受けませんから。今は採用の段階で「１、２年目は営業をしない」と書いているみたいなので、私の時のもそうしてほしかったです。

転職先は求人広告、人材紹介、人材管理のシステムなど、人材関係の多くの商材を扱っていたので、最初は営業として入社して実績を残し、その後は拠点の責任者もやらせてもらいました。
今年の1月に独立し、現在は企業のダイレクトリクルーティングを中心とした採用支援をおこなっています。前職はすごくいい会社でしたが、自分の中では「ベンチャー企業は3年くらいいたら定年かな？」という感覚があって、3年やったので次のステップに行こうと思っていたタイミングで独立しました。

今年独立したばかりなのでは、まずはダイレクトリクルーティングを広めることを続けていきたいと思っています。すでに全国にパートナーもいるので、そのネットワークを活用して安定的に毎月1社は受注できる状況が当面の目標です。