インタビュー概要

2021年3月関西学院大学卒業。将来起業したいという思いから、自分の成長スピードを高めるためにコンサルティング会社に入社するも2か月で退職。学生時代の内定先は他にも人材系企業、金融機関があり悩んだ末の入社だった。入社直前に関東勤務と言われ会社に対して不信感を抱き、残業時間の改ざんや詰める文化に失望して退職を決意。
現在は転職活動中ですでに内定も得ているが、もうしばらく転職活動を継続するか悩んでいる。30歳くらいで起業するのが目標。

退職者情報

職種コンサルティング業
最終学歴関西学院大学卒
きっかけ入社直前に関東勤務を命じられる
決め手残業時間の改ざんや詰める文化に失望

退職企業情報

業界コンサルティング業界
規模中小企業
上場有無非上場

インタビュー

インタビュアー
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まずは学生時代について教えてください。
特に力を入れていたことはありますか?
1~2年生のうちは軽音サークルの活動とアルバイト中心の生活でした。特に軽音サークルは毎月1回ライブがあり、ライブごとにサークルメンバーの中でバンドを組むので、1か月間で自分たちができることを考えて練習をする中で楽しく過ごしていました。
ご本人
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インタビュアー
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充実した大学生活を送っていたんですね!
学業にも同じように力を入れていたんですか?
3年生になるととれる授業の幅も広がり、その中でも社会問題に関する授業が面白く、授業内での活動に力を入れていました。実際に社会問題解決に取り組んでいる企業の方にお越しいただいたり、学生で新しい事業を考えてプレゼンをして、内容が良いものは実際に事業として立ち上げたりという授業でした。
ご本人
ご本人
インタビュアー
インタビュアー
実践的でとても興味深い授業ですね!
社会問題に関する勉強ができる学部ということは入学前からわかっていました。もともとは経営に興味があり、自分でも将来会社の経営などをしたいなと思っていたのですが、ただの経営学よりも、社会問題解決をしている企業の方が今後伸びていく可能性も高そうと思い、進学先に決めました。
ご本人
ご本人

自分の成長スピードを高めるためコンサルティング会社に就職

インタビュアー
インタビュアー
将来やりたいことを決めて大学に進学したんですね。
それでは、就活はどのように進めたのでしょうか?
大学3年生の5月頃から少しずつインターンの面接に行き始めて、3年生の夏にはじめてインターンに参加しました。最初は人材系の会社を中心にインターンに参加していましたが、あまり絞りすぎるのも良くないと思い、幅広く金融系の企業のインターンにも参加しました。
ご本人
ご本人
インタビュアー
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人材系の会社をメインにしていたのはなぜですか?
自分の中では、将来起業したいという思いがあり、起業するなら人材系の分野かなと思っていたのが人材系の会社を中心に受けていた理由です。金融系は将来起業をしたときに知識が役に立つかもしれないという考えがありました。
ご本人
ご本人
インタビュアー
インタビュアー
起業を視野に入れて就職先を絞ったんですね。
人材系に興味を持ったきっかけは何だったのですか?
人と直接関われる仕事が魅力的だなと思いました。例えばITなどの業界だと、ITツールを通じて多くの人と関われますが、人材系の場合は直接的に多くの人とつながれるのが魅力でした。
ご本人
ご本人
インタビュアー
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なるほど。ところで、起業したいと思ったきっかけは何だったのでしょうか?
中学時代に生徒会長をやる機会があり、そのときに組織をつくって動かしていく楽しさを感じました。また、高校まで水泳をやっていたのですが、ケガで選手としては引退し、マネージャーとして部員をサポートするなかで、周りから感謝され頼られる存在になりたいなと強く思うようになったのも理由の1つです。
起業することで周囲の人たちにいい影響を与える人になれるんじゃないかと漠然と考えていました。
ご本人
ご本人
インタビュアー
インタビュアー
中高時代の活動が起業の夢へとつながったんですね。
どのような企業に内定したのですか?
最終的に内定は3社もらいました。
コンサルティング会社と人材系の会社、地元の金融機関の3つです。人材系の会社は、選考時から突然面接の日程をずらされるなど印象があまり良くなくて、自分の中ではコンサルティング会社と金融機関で悩んでいました。
ご本人
ご本人
インタビュアー
インタビュアー
そうだったんですね。
コンサルティング会社と地元の金融機関は、どのような点で悩んでいたのでしょうか?
コンサルティング会社は将来の起業を考えたときに自分が成長できることが魅力でしたし、採用の時も圧倒的に早い成長スピードという話は企業もアピールしていました。金融機関は地元であること、成長のスピードはゆっくりかもしれないけど着実にステップアップしていけるイメージがありました。
ご本人
ご本人
インタビュアー
インタビュアー
最終的に入社先を決めた時期と理由を教えてください。
最終的には自分の成長スピードを高めたいという思いでコンサルティング会社に決めました。内定の承諾は6月の末頃に連絡しました。
ご本人
ご本人

在宅で相談ができない中、内定者でテレアポの成績を競い配属先を決定

インタビュアー
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ありがとうございます。入社前の研修はありましたか?
入社前に夏休みに在宅で3日間の研修と2週間ほどテレアポをする期間がありました。内定者の中でテレアポの成績で順位をつけていき、その結果と適性で配属先を決めると聞いていました。テレアポのインターンは正直かなりきつかったです。アポイント数を求められることもありますが、在宅なので誰にも相談できない、頼れないきつさがありました。
ご本人
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インタビュアー
インタビュアー
在宅で思うように相談できない中、成績で順位をつけていくのは入社前から大変ですね…。
入社後の研修はどうでしたか?
2週間のインターン期間が終わると、そのあとはインターンを続けてもいいし、卒論など学業を優先しても良いとのことだったので、私は学業優先でインターンには参加しませんでした。
入社後は3日間のマナーや社会人の基本研修があり、4日目からはテレアポをしていました。新人は全員テレアポです。10件アポがとれたらコンサルティング部門に異動すると聞いていました。
ご本人
ご本人

入社前から不信感が募る。サービス残業が常態化した会社だった

インタビュアー
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それでは、会社を辞めようと思ったきっかけを教えてください。
話が前後するのですが、入社前の段階からです。
入社前のインターンの時点で内定者が10人くらいいたのですが、そのうちの半分くらいは入社前に辞退していました。その時点で「この会社に入ったのはミスったかも」と思いました。
ご本人
ご本人
インタビュアー
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入社前のテレアポが辛く感じた人が他にもいたのでしょうね…。
ほかにも入社前に不満を感じた点はありましたか?
入社前の2月頃に配属を決める面談があり、その時点では「8割、9割は関西の配属になる」と聞いていたのですが、3月に入ってから突然「新人は全員関東の配属」と言われました。
ご本人
ご本人
インタビュアー
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聞いていた話とまったく違いますね…。
準備するのも大変だったのではないでしょうか?
こちらは何の準備もしていなかったし、引っ越し費用などはすべて自費。時期的に家もすぐには借りられないのでしばらくホテルで生活していたのですが、その費用も会社は一切負担してくれず不信感が募りました。
もっと早い段階で関東の配属と言ってほしかったです。
ご本人
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インタビュアー
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金銭的援助がないのは辛いですね。
ほかにも会社に対して不信感を抱くことはありましたか?
サービス残業が常態化していました。
人事からは「上場準備中だから、みなし残業時間は45時間だけど、45時間を超えたら自分で編集してください」と言われました。勤怠の数字は自分で編集可能なので、要するに残業時間を短くしてくださいという意味です。実際、同期は「50時間だったのを45時間に編集させられた」と言っていました。
ご本人
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インタビュアー
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心身ともに疲弊していきそうな雰囲気ですね。
実際に勤務時間を編集したことはありましたか?
自分自身は編集させられることはなかったですが、4月の段階で40時間だったので、5月以降は絶対に45時間を超えるなと思っていました。定時は18時までですが、日報を書いていると絶対に19時まではかかるし、人によっては土日もPCを持ち帰って仕事をしている人もいました。
ご本人
ご本人
インタビュアー
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サービス残業も仕事の持ち帰りも常態化していたんですね。
会社の社風はどんな雰囲気でしたか?
とにかく数字で詰めていく風潮でした。
基本的にはテレアポをしているのですが、テレアポ中に先輩から「架電数少ないよ」とか「成果挙がってないけど、あの回答への切り替えしってどうやってるの?」と随時チャットが入ってきていました。
スピード感のある会社でしたが、仕事をしている人たちが楽しそうではないし、成長をしたとしても何か大事なものを失いそうという感覚がありました。
ご本人
ご本人

同期も次々と退社し、自分自身も体調を崩し辞めることを決意

インタビュアー
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聞いているだけで苦しくなってきます…。
それでは、退職を決断したのは割と早いタイミングだったのでしょうか?
5月頃です。最初に10件のアポを取ったらコンサルティング部門に異動だったのですが、実際は異動してもやることは変わりませんでした。
さらに先輩たちを見ていても、コンサルティングの仕事が入っているのに、相変わらずテレアポのノルマは変わっていなくて、現実的に無理な数字を負わされていました。その先輩は疲弊しきっていて、この会社にいても未来はないなと感じてしまいました。
ご本人
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インタビュアー
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先輩が疲弊していると自分の未来を見ているようで辛いですね。
かなり厳しい環境ですが、ご自身の体調は大丈夫でしたか?
実際、自分も体調を崩していて、数日間発熱が続き、治った後に出社しようとしたら声が出なくなってしまっていました。その時点で「このままだと身体がもたない」と思って辞めることを決めました。
ご本人
ご本人
インタビュアー
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身体がSOSを出していたんですね。
同期の社員たちはどうでしたか?
自分が辞めることを決める前に、すでに同期は3〜4人は辞めていました。
ご本人
ご本人
インタビュアー
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そうだったんですね。
退職手続きはスムーズに進みましたか?
辞めることを伝えると、上長からは「まだコンサルティングを経験していないのでもったいない」と言われました。ただ、自分としては今の働き方を続けられるとは思わなかったので、その旨を伝えたら納得してくれました。
翌日の管理部との面談では「早い決断もいいと思います」と言われ、退職の手続きはスムーズに進みました。
ご本人
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自分が成長できる会社に就職し、30歳くらいで起業するのが目標

インタビュアー
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ありがとうございます。
それでは、退職してから今までの流れを教えてください。
退職をして、今は転職活動中です。知り合いが転職エージェントの会社にいったので、エージェント経由で転職活動もして複数の内定もいただけました。いずれもBtoCの会社での営業です。
ご本人
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インタビュアー
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内定おめでとうございます!就職する企業は決まったのですか?
転職活動自体はもう少し続けようかどうか、今は悩んでいる最中です。転職活動の軸としては自分が成長できるということと、業界自体が成長している産業を中心に見ています。
ご本人
ご本人
インタビュアー
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前の職場を踏まえて会社の選定をしているところなんですね。
最後に今後の展望を教えてください。
起業したいという思いは変わっていないので、そのために自分を成長させたいなと思っています。ただ、前の会社の働き方だと身体が持たないので、もう少しスピード感に余裕を持ってキャリアを築いていきたいです。
直近でいえばまずは転職先をしっかりと決めること。そのうえで営業職として結果を残していくことが大切だと思っています。
ご本人
ご本人
インタビュアー
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健康が第一ですもんね。
どのくらいで起業する予定なのでしょうか?
そのあとはマネジメントの立場でチームとして数字を追いかけていけるようになり、30歳くらいで起業したいなと考えています。
最終的にはゼロからイチをつくりだせるような人になりたいと思っています。
ご本人
ご本人
インタビュアー
インタビュアー
ご自身のペースで成長できる会社に転職することを応援しています。お忙しい中、ありがとうございました。