インタビュー概要
2020年3月、成蹊大学経卒業。大学時代はアルバイトに専念し、特に、高校生の時から好きだったディズニーリゾートでのアルバイトに精を出していた。就職活動でも当初はディズニーに関連する企業を志望していた。
ホテルに入社し接客業に従事していたが、給与面と勤怠形態が自分に合わないことをきっかけにして体調を崩し、退職を決意。今はエンジニア職として仕事をしつつ、将来的には、自分が好きなディズニーにこれまでとは違う形で携われるように、経験を積んでいる最中。
退職者情報
職種 | 接客業(ホテル) |
---|
最終学歴 | 成蹊大学 |
---|
きっかけ | 給与面と勤務形態が合わなかった |
---|
決め手 | 精神的に病んでしまったため |
---|
インタビュー
就職活動に繋がったディズニーでのアルバイト
本日はよろしくお願いいたします。まずは学生時代のことから伺いたいと思っているんですけども、どんな学生時代でしたか?
基本的にはバイトばかりやっていて、部活にもサークルにも所属していませんでした。
かけ持ちをしていました。チェーン店のカフェを4年間やっていたのと、ディズニーのパークで土日だけアルバイトをやっていて、こちらも4年間続けていました。
はい、元々好きで、大学に入学する前からアルバイトはディズニーでバイトしたいと思っていました。
ディズニーを好きになったキッカケは何だったんですか?
大学入学前に家族と一緒に海外のディズニーに遊びに行く機会がありました。そこからさらにディズニーへの好感度も上がり、さらにディズニーが好きになって、バイトから働いてみたいなと思いました。
ディズニーのアルバイトでは、ショーの案内役をやっていました。
好きと興味を大切にした就職活動
その流れがあって、就職活動はどのような企業を受けていたんですか?
周囲は金融系に行くことが多かったですが、個人的には金融系よりもエンタメ業界や接客業を受けていました。自分に興味がある業界や企業で働きたいと思い、ホテル系の企業や東京ドーム、航空系のグランドスタッフも受けていました。
自分の中では、自分の興味があるものに関われる仕事がしたいと思っていたので、航空系、パーク、商業施設などを選んで受けていました。正直、軸という軸はなかったですが、自分の興味を大切にしていました。
就活を進める中で企業が絞られていくと思いますが、どんな企業の選考が残っていきましたか?
三井不動産系の企業は最終選考まで進んだのと、ANA系の企業は途中で辞退したのですが、最終の1つ前までは進みました。ホテルは、入社した企業以外は受けていないです。
ホテルに興味があったというよりも、ディズニーリゾートに関われるのが魅力でした。オリエンタルランドに内定をもらっていたら、そちらに入社していたと思いますが、残念ながら円がありませんでした。
内定が出たのは、4年生の6月のタイミングでした。内定が出た後に、東京ドーム系の企業とANA系のホテルの選考があったので、受けるだけ受けて、結果が良くても辞退しようと思っていました。
コロナ禍で混乱した入社前後の研修
懇親会が2回ほど開かれて、1回目は内定をもらった人全員が対象で6月頃の開催でした。
2回目は入社承諾した人だけが8月頃に集められました。参加者は40名くらいだったと思います。
10月1日には入社式があり、ホテルの宴会場で先輩社員や社長などと懇親会をしました。その場でパフォーマンスを披露する行事もあったので、総合職・専門職・調理職の人が分かれて、パフォーマンスを披露しました。準備も結構大変でしたね。
内定式の後は何もなくて、健康診断を受けたくらいです。
入社直前にコロナが来たと思うのですが、入社前後の話を聞かせてください。
3月の頭に「(ディズニーが)パークをクローズします」というニュースがあったので、入社式はやらないと思っていました。会社からも「4月の入社式はありません」という連絡がきました。3月の半ばくらいだったと思います。
しばらくして、4月以降自宅待機の連絡をもらいました。4月1日以降に自宅でやる研修の案内が郵送で来て、自宅からその研修を受けていました。他の業界の友人に聞くと、うちの会社の研修は緩い内容だったと思います。
入社の時期は結構やる気に溢れていたので空振りした気分になりました。
入社直前でコロナの影響は精神的にもショックですよね。
最初に出社したのはいつ頃ですか?
6月1日か2日だったと思います。それまでの2ヶ月は自宅待機でした。
出社してからは一か月くらい、社内での研修でした。本来は全職種が一緒に受けるのですが、コロナの影響もあったので総合職は半分にわかれて研修をうけていました。
勤務形態に身体が追いつかなくなり退職を決意
2か月経って、やっとホテルに就職した実感が湧きそうですね。ホテルも部署が色々とあると思いますが、配属先はどのようにして決まりましたか?
総合職でもオペレーション(接客等)とサポート(経営や管理系の仕事)に分かれるのですが、最初は全員がオペレーションに配属されます。オペレーションをやることはわかっていましたが、具体的にどんな担当業務のなるのかは研修最終日までわかりませんでした。
配属の希望は、6月1日に初出社したタイミングの面談で聞かれました。私はとあるホテルのフロントやゲストサービスに希望を出したのですが、配属は違うホテルのフロント業務でした。
フロント以外にもウェディングの部署なんかもあるんですが、同期の仲では宿泊部を希望する人の方が多かったです。
ホテルのフロント業務の仕事内容はどんなものなのでしょう?教えてください。
フロントでのチェックイン、チェックアウトはもちろん、ルームサービスなどもおこなっていました。業務はシフト制で、前月の25日に翌月のシフトが決まるような流れでした。四半期ごとに休日数が決まっていたので、月によって休日数は異なります。
勤務形態は三交代制の仕事で、早番・遅番・夜勤という3種類でした。これもシフトによって組まれていました。
シフト制だと残業は少ないという会社もありますが、残業などはありましたか?
コロナ禍ということもあり、残業代を出したくないという会社の方針もあったので、残業はほとんどなかったです。コロナが回復して、宿泊者も少しずつ戻ってきてからは、月に1~2時間程度の残業でした。
2021年10月からコロナ規制がなくなってからは一気に残業が増えて、月に40時間前後の残業になりました。その中でも、「残業は抑えてね」という声掛けが上司からはありました。
シフト制に加えて残業が40時間はなかなかハードですね。
そのあたりも関係してくるのかもしれませんが、退職のきっかけについて教えてください。
退職を考え始めたのは、入社した年の年末でした。給与と勤務形態がきっかけでした。シフト制や三交代制が身体に合わなくて、しんどい日々が続いていました。にもかかわらず業績がわるくて賞与は0円。これが続くのは耐えられないと思い、とりあえず転職サイトに登録したのを覚えています。
退職を考え始めてから、退職に至るまでの流れを教えてください。
就職サイトに登録してからは、特に活動をしていませんでした。
2年目の秋頃に人事異動で部署をうつることになりました。異動前は一緒に働いているメンバーに恵まれて、仕事的にもやりがいを感じていたんですが、異動後は、自分が抵抗感を持っていた仕事をやるようになって、「社会人にもなって何をやってるんだろう」と思うようになってしまい、自分は何がやりたいのか、なんのためにここにいるのかを考えるようになりました。
総合職なので異動先では現場のマネージャー補佐のような役割も担いました。それにより、遅番と早番が1セットの勤務形態になってしまいました。さらに、その頃から残業が増え、定時が23時なのに深夜2時まで働いて仮眠室で数時間寝たら朝から勤務が始まりそのまま19時くらいまで仕事をするなんてこともありました。
そうなると休みの日はひたすら寝て体力回復させるだけで終わってしまいます。
次第に、自分がここで働く意味がわからなくなってしまいました。
上司も体調の変化に気づいてくださったのですが、声をかけられると耐えられずに泣いてしまうような状態でした。自分の体調を考えて、退職を決めました。退職したのは2022年の4月です。
汎用性のあるスキルを身につけたくエンジニア職へ
転職活動は積極的にやっていたわけではないのですが、友人からの紹介で今の会社を知って、入社に至りました。知り合い経由以外にも、人材紹介サービスも使っていました。
残念がってくれましたが、決断に対しては尊重してくれました。休職の提案も受けましたが、休職しても状況は変わらないかもしれないということで、退職を後押ししてくれました。
システムエンジニアです。未経験で入社しました。今までやりたいと思っていたことは、自分に合わないのかなと思ったので、他の会社でも活かせるようなスキルを身につけたいと思い、エンジニアを選びました。会社の規模としてはそんな大きくなく、小さめの会社です。転職のきっかけをくれた知人も働いています。
未経験からの転職ということで、研修もあったんですよね?
会社からもらえる資料で勉強して、22年新卒と同じペースで配属に至った感じです。グループ会社に転籍になったこともあり、転職当初とは違う仕事をしています。ウェブデータを分析して、クライアントに納品するという内容です。
短期的には、エンジニアを極めたいというよりも、マネジメントスキルを高めたいなと思っています。特定のスキルを磨くというよりも、作業者の上に立つ役職で仕事をしていきたいと思っています。長期的には、当初からやりたかったディズニーの領域を引きずっている自分もいるので、そういう領域に携わっていきたいと思っています。ただ、前職での携わり方ではなくて、違う角度で携わっていきたいなと思っています。
本日はありがとうございました。「これまでとは違う形でディズニー領域の仕事に携わりたい」という今後のビジョンが叶えられるように、これからも頑張ってください!