カイラボの若手離職対策認定ファシリテーター養成講座を受講し、現在は講師としても一歩を踏み出した貫和さん。初登壇までの葛藤と準備の裏側に迫りました。


── 受講のきっかけは何だったのでしょうか?

貫和: もともと自社の代表から「興味ある?」と声をかけられたのが最初です。私自身、以前から講師業のような「伝える仕事」には興味がありました。今まで他社さんの講師に関する講座も個人的に受けていましたし、いつかチャレンジしてみたいと思っていたジャンルだったので、「ぜひやってみたい」と即答しました。

── 実際に受講してみて、事前のイメージとのギャップはありましたか?

貫和: 最初は、もっと学術的な……例えば心理学や脳科学といった理論を詰め込むような「勉強」の場だと思っていました。でも、実際は「蓄積されたデータベース(実績データ)を基に、それぞれの特性を生かしてどう伝えていくか」という非常に実践的な内容でした。

いい意味でガチガチに固まっておらず、柔軟性がある。大学の講義のようなものだと思っていた私にとっては、新鮮な驚きでしたね。

── 講座の中で、特に印象に残っていることは?

貫和: メンバー全員で交代で行ったプレゼン練習です。集まった受講生の方々のレベルが非常に高くて、本当に刺激になりました。

面白いのは、「同じテーマ」で話しているのに、一人ひとり切り取るポイントが全く違うこと。「なるほど、その視点があったか」と。他人のプレゼンを聞く機会はあっても、同じテーマで比較できる機会は滅多にありません。あのロープレは、自分の視野を広げる大きなきっかけになりました。


── 修了後、すぐに講師としての登壇依頼がありました。その時の心境は?

貫和: 正直、楽しみでしかなかったですね。これまで自分の経験(ゲストハウス運営や空き家対策など)を話す講演は数回ありましたが、今回のように「今まで登壇したことのないジャンル」で登壇するのは初めて。でもワクワクの方が勝っていました。

── 初登壇に向けて、どのような準備をされましたか?

貫和: まずはいただいた資料を自分なりに読み込み、一人で何度もロープレをして録画したものを見返しました。その後、本番と同じ受講者の年齢層である40代の社内のスタッフを6〜7人集めて、本番と同じ設定で1時間半の「模擬講義」をさせてもらったんです。

ところが、これが「バチクソ不評」でして(笑)。

── 不評とはどのようなフィードバックがあったのですか?

貫和: 「資料に書いてあることをそのまま喋るなら、聞く必要がない」と言われました。最初は教科書通りに、制限時間内にスライドの内容を全部伝えなきゃ、と必死だったんです。でも聞き手からすれば、それはただの説明でした。

そこから「教科書を変えられないなら、自分なりの言葉やエピソードに落とし込んで、自分語りにしていく」という方向にシフトしました。聞き手は知識が欲しいだけでなく、講義の中で「解決の糸口」を探している。そう気づけたのは、社内での厳しいフィードバックがあったおかげです。

── 当日の手応えはいかがでしたか?

貫和: 「とにかくつまらない時間にだけはしたくない」という一心でした。例え話や自分の経験談を盛り込みながら、面白おかしく。担当者の方からも「面白かった」と評価をいただけたようで、本当に良かったです。


── 最後に、若手離職対策認定ファシリテーター養成講座の受講を検討している方へメッセージをお願いします。

貫和: 私のように全く別の業種・職種にいる人間でも、この講座で得た知識は社内で活かせますし、自分自身の大きな武器になります。

実践的に活かせる講座」は世の中にそう多くありません。やってみないとわからないこともたくさんありますし、特に人材系のお仕事をされている方なら、即戦力の武器になるはずです。迷っているなら、ぜひ一歩踏み出してみてください。


編集後記:インタビュアー秋山より

貫和さんの強みは、トップ営業の際に培われたトーク力と周囲を巻き込んで改善を繰り返す「現場主義」な姿勢にあります。今回の登壇でも本番直前にターゲット層の細かな違いに気づき、瞬時にトークルートを修正された対応力には驚かされました。これからも、貫和さんらしい血の通った講義をよろしくお願いいたします。

実際の講演カリキュラムのご紹介

講師プロフィール

貫和 康人

株式会社カイラボ パートナー講師

新潟県妙高市(豪雪地帯)出身。新潟大学卒業後、東京で製薬会社の営業職としてキャリアをスタート。トップセールスマンとして新人王・MVPを3度受賞し、海外(ラスベガス)での表彰経験も持つ。
その後は独立し、WEBマーケティング、飲食業、貿易業、京都でのゲストハウス運営(最大14施設・稼働率90%超)など、多岐にわたる事業を展開。
しかしコロナ禍により全施設を閉鎖。多くの困難を乗り越え、現在は株式会社ニューエッジにて人材育成・営業改革に尽力している。
現在は、活動拠点を東京に戻し、営業戦略の構築、人材教育、若手社員の採用・育成に従事。特に社員の「早期離職」や「モチベーション低下」に対する改善策を現場で実践している。