リーダーシップ研修は、リーダーに必要なスキルやマインドを学びます。
一般的に、リーダーシップ研修ではチームの目的達成のためにメンバーを率いる役割のリーダーに求められるスキルや考え化を体系的に学びます。
リーダーシップの研修内容は多岐にわたります。例えば、意思決定力の向上やチームマネジメント、目標設定と達成、コミュニケーションスキルの強化、さらにはコーチングやメンタリングのスキル習得など、幅広いテーマが含まれます。特に、リーダー自身が常にアップデートを重ねることは、離職対策の観点からも必要不可欠であり、リーダーシップの質が職場の環境や社員のモチベーションに大きな影響を与えます。
本記事の要約
離職対策に必要なリーダーのアップデート 具体的に何をする?
【リーダーシップ研修】
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リーダーシップ研修の新たな視点を探る
リーダーシップ研修は、従来のスキル伝授型から、参加者自らが考える参加型の研修が主流になっています。単に指導力を学ぶだけでなく、リーダーとしての自己認識を深め、中堅社員を含む他者との協働を促進することが重要視されています。具体的には、実践的なワークショップやケーススタディを通じて、現実のビジネスシナリオに基づく問題解決能力を鍛えることが求められます。理想のリーダーを一人ひとりがイメージすることが大切です。
リーダーシップ教育においてはロミンガーの法則という話しがあります。
リーダーの成長において「経験」が70%、「上司や先輩からの薫陶」が20%、「研修」が10%を占めるとされています。研修は10%しか影響しないので、小さいように見えますが、経験を効果的に成長につなげるためには、薫陶に加えて研修も重要な役割を果たします。
研修は自身の強みや課題を明確にし成長の方向性を示す場であるとと同時に、薫陶によるフィードバックは経験からの学びを深めます。限られた機会であるからこそ、研修や指導を活用することで、リーダーシップの成長を最大化できるのです。
リーダーシップスキルを向上させる方法
リーダーシップスキルを向上させるためには、まず自己認識を深めることが重要です。自己の強みと弱みを理解し、それを基に行動を調整することで、チーム内での信頼と尊敬を築くことができます。
カイラボのリーダーシップ研修では、レヴィンのリーダーシップスタイルという考え方を使い、理想のリーダーシップを考えてもらいます。
詳しくはこちらをご覧ください。
【リーダーシップ研修】
研修レポート
リーダーシップを発揮するためには固定されたスタイルにこだわらずに、状況に合わせてリーダーシップスタイルを変えることも重要です。
個々のリーダーシップスタイルを活かす
リーダーシップスタイルは、個々の特性、価値観、経験によって何種類もあります。一人ひとりが自身のリーダーシップスタイルを理解し、チームの目的や状況に応じて使い分けることが重要です。
チームの状況やメンバーの特性に応じてリーダーシップを変えることは、リーダーとメンバーとの信頼関係強化にもつながり、チームの成果を出しやすくします。
最近ではリーダーだけがリーダーシップを発揮するのではなく、メンバー一人ひとりがリーダーシップを発揮するシェアドリーダーシップも注目されています。
シェアドリーダーシップについてはこちらの動画でもご紹介しています。
シェアドリーダーシップとは?リーダーではなく全員が発揮するリーダーシップ
リーダーシップの重要性とその背景
リーダーシップは、組織の成功に大きく関係します。
優れたリーダーは、リーダーだけが能力を発揮するのではなく、メンバーのモチベーション高めながら、目標達成に必要な環境が整えることで目的を達成します。
また、リーダーシップは組織文化の形成にも関係しています。
リーダーが共通の価値観やビジョンを共有している組織では強い一体感を育みます。
歴史的に見ても、偉大なリーダーたちはビジョンを示すことで社会に大きな影響を与えてきました。スティーブ・ジョブズやネルソン・マンデラのような人物は、リーダーシップを通じて新たな道を切り開いています。
成功するリーダーになるためのコミュニケーション
リーダーはチームのメンバーとの信頼関係を築くことが必須です。
信頼関係構築にはコミュニケーションスキルが重要です。チームメンバーとのオープンな対話を促進することが重要です。リーダーとしてのビジョンを明確にし、そのビジョンに基づく行動で信頼を得ることができます。
オープンな対話を促進し、意見の多様性を受け入れることで、より効果的な意思決定が可能になります。さらに、目標設定を明確にし、達成に向けた具体的な計画を立てることも重要です。
カイラボのリーダーシップ研修では、ソーシャルスタイル診断を行い、人によって様々なコミュニケーションタイプの人がいること、自分とは違うタイプの人とのコミュニケーションには注意が必要なこと、そして、それぞれのタイプにどう対応すればお互いがストレスなくコミュニケーションができるのかを知る機会を提供しています。
ソーシャルスタイル診断を含め、新しいリーダーシップ理論や実践を積極的に取り入れることが、スキルの向上につながります。これらの要素を組み合わせることで、効果的なリーダーシップを発揮し、組織の成功に貢献することができるでしょう。
また、感情知能の向上や多様性の理解を深めることも、現代のリーダーシップには欠かせない要素です。
ダニエル・ゴールマンが提唱したリーダーシップ理論では、感情の知能指数を意味するEQ(Emotional Intelligence Quotient)を基盤としています。EQは、人間関係や感情の管理を通じてチームや組織を効果的に導く力を表します。この考え方に基づき、ゴールマンは状況に応じて使い分けるべき6つのリーダーシップスタイルを提示しています。
- ビジョン型: チームの方向性を明確に示し、メンバーの主体性ややる気を引き出す。
- コーチ型: 個々の能力に焦点を当て、成長を支援するアプローチ。
- 関係重視型: チーム内の信頼関係を構築し、長期的な成果を目指す。
- 民主型: メンバーの意見を尊重し、共同で目標を達成する方法。
- ペースセッター型: リーダー自身が高い基準を示し、チームを引っ張る。
- 強制型: 緊急時に迅速な決定と指示を行い、短期間で結果を出す。
ゴールマンは、リーダーシップに万能な正解はなく、状況やメンバーに応じてこれらのスタイルを柔軟に組み合わせることが鍵であると説いています。このアプローチは、感情的なつながりを活用してチームの力を引き出す点で有効だと言えるでしょう。
リーダーシップ研修プログラムの設計方法
リーダーシップ研修のプログラムを設計する際には、組織のニーズや目標に合わせてカスタマイズすることが重要です。
参加者の現状を把握し、理想とするリーダー像を明確にした上で、必要なスキルを洗い出します。その結果をもとに、研修の内容を具体的に決定していきます。
研修の形式も一方的な講義だけではなく実践的なワークショップやロールプレイを取り入れ、実務に直結するように設計することが重要です。
また、一度研修をやって終わりではなく、定期的なフィードバックを通じてプログラムを改善していきましょう。プログラム終了後も継続的な学習を促進するためのフォローアップを計画に組み込むことで、持続可能なリーダーシップの開発が可能となります。
リーダーシップ研修の課題と解決策
リーダーシップ研修は、現代の組織運営において欠かせない要素です。しかし、その効果を最大化するためには多くの課題に直面しています。特に、中堅社員を対象とした研修内容の場合、汎用的な内容であるがゆえに会社の特性などを反映しておらず、参加者の具体的なニーズに応じられないという問題が起こりがちです。
リーダーシップ教育においては業界や組織の特性を考慮したカスタマイズされたカリキュラムの導入が理想的です。
効果的なフィードバックの重要性
効果的なフィードバックは、マネジメント研修において重要な役割を果たします。フィードバックの目的は、チームメンバーが自己認識を高め、改善点を明確にすることです。
これにより、参加者は自分の行動やスキルを客観的に評価し、成長のために必要な具体的なステップを踏むことができます。
さらに、フィードバックはポジティブな強化を通じてモチベーションを維持し、自己効力感を向上させる効果もあります。効果的なフィードバックを行うためには、具体的で建設的な内容を心がけることが重要です。
また、受け手の視点を理解し、共感することも必要です。定期的なフィードバックセッションを設けることで、受け手は自身の成長を実感しやすくなり、研修内容全体の効果を高めることができます。これにより、チームのスキル向上に大きく貢献します。
リーダーシップ研修の実施例と成功事例
リーダーシップ研修は、組織の成長と個々の能力向上に寄与する重要な研修だと分かったでしょう。
カイダボでは、お客さまの課題に沿ったオーダーメイド型の研修をご提供しています。
研修導入の背景と課題
次期リーダー層が求められるスキルと役割の変化が挙げられます。多様な価値観や働き方に対応するため、新時代のリーダー像が模索されており、課長代理クラスに適切なリーダーシップを身に着けさせることが組織の重要課題となっていました。今回は2024年5月に実施した、東京海上アシスタンス株式会社様の「課長代理研修」の事例をご紹介します。
研修内容と実施
1.リーダーシップの再定義
リーダーシップとは「チームの目的達成のために、周囲に良い影響を与える発言や行動」であると定義し、参加者が自らのリーダーシップを具体的に考える機会を設けました。
2.理想のリーダー像とチームづくり
各自の理想のリーダー像を明確化し、理想のチームのリーダー・メンバーの特性について議論しました。
3.タイプ別コミュニケーション
ソーシャルスタイル診断を活用し、コミュニケーションスタイルを理解。職場でのタイプ別対応策を学びました。
4.問題解決スキルとフィードバックスキル
問題の分析手法や、SBIモデル(状況・行動・成果)を用いた効果的なフィードバック方法を学びました。
5.実践ワーク:部下との面談ロールプレイ
実務を想定したロールプレイ形式で学びを深め、SBIモデルを活用したフィードバックを実践しました。
研修後の成果
研修終了後、参加者から以下のような声が寄せられています。
- 「リーダーシップや理想のリーダー像を具体的にイメージできるようになった。」
- 「部下とのコミュニケーションにおいて、承認やフィードバックの重要性を再認識した。」
- 「フィードバックのSBIモデルを取り入れることで、部下の信頼感を得る方法が分かった。」
- 「家庭や職場を問わず、教育や育成の考え方を活かせる内容だった。
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