先日の「辞めない新入社員探せ」への違和感という記事で、新卒採用について書きました。今年は採用支援の仕事もさせていただいていて、実際に就職活動中の大学生と接する機会もあります。まだ就職活動が解禁されたばかりなのかどうかわかりませんが、そんなに悲壮感のありそうな人には会いません。話せば一緒に笑い話で盛り上がれるような、普通の大学生がほとんどです。今年は売り手市場ということも影響しているのでしょうか?
就職活動を苦にして自殺する人がいたり、何社も断られて精神的に参ってしまったりという人がいるのは事実だと思いますが、個人的には就職活動を楽しまないなんてもったいないなと思っています。
社会に出てから、あれだけ自分のために多くの企業が時間を割いてくれる機会はほとんどないと思います。中途採用では、あそこまで懇切丁寧に説明をしてくれるケースは多くないと思います。入社するまではお客様扱いしてくれて、こちらの多少のわがままも聞いてくれる。情報提供も人によってはかなり踏み込んだところまでの情報をもらうことができます。自分の知見を広げるには絶好のチャンスです。
私自身はかなり就職活動を楽しんでいました。体育会でしたが、リクルーターを使っている銀行などには全く興味がなく、就職活動開始直後から金融以外の多くの業界を観にいきました。合同説明会では社員3人くらいのベンチャー企業の社長を1時間くらい1対1で話をしたこともありました。最終面接で何社か落ちたり、就活中に風邪で倒れたりと良いことばかりではなかったですが、個人的にはけっこう楽しめました。
新卒の会社を2年弱で辞めて、転職活動をしたときも楽しかったです。24歳、コンサルティング会社出身で営業経験なしなのに営業職希望、規模の小さい会社も片っ端から受けるという変なことをしていたおかげもあるのか、人材紹介会社経由や自由応募も含めて、けっこうな数の内定をもらった記憶があります。選考で落ちた会社も同じくらいありますけど。
新卒の就職活動と入社2年目の転職活動はやっていることは違いますが、楽しみ方は同じでした。自分がこの会社にはいったら、こんな仕事してるのかなぁ?楽しそうだなぁ。なんてことをいつも妄想していました。当然、入社してみれば想像と違うことがたくさんあるわけですが。。。
就職活動の体力的、精神的、金銭的負担が今のままでいいのかというと、改善の余地はあると思います。社会の流れも、今までの新卒一括採用では対応しきれないことがたくさんでてくると思います。でも、学生のみなさんは、これだけ情報が提供される機会をもっと活用して、知らないことをたくさん知る機会にした方が、どんな仕事についたとしても役立つと思うのです。内定が出るか出ないかは結果論なので、まずはそのプロセスをもっと楽しんでほしいです。