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報連相をしてこない部下への対応・声掛け方法

いくら言っても部下が報連相をしてこない。そんなことってありませんか?

私自身も過去には何度も「何かあったらすぐに相談してね」とか「とりあえず一言でいいから報告もらえると助かる」と伝えていたのに、一向に報連相をしてもらえないということがありました。

こちらとしては「早めに報連相があった方が仕事が効率的に進められるのに」とか「報連相をしっかりした方がお互いに仕事の負担が減るのに」なんて思っているのに、気持ちはすれ違うばかりです。

報連相をしてこない部下の行動を変えてもらうためにできることを、私の過去の経験からお伝えします。

この記事の内容はYoutubeでも解説しています。

報連相をしてこない部下の心理を知ることが大切

報連相をしてこない部下に対して、厳しく説教をしたり叱りつけたりした方も少なくないと思います。かつての私がそうでした。しかし、厳しく言い続けてもなかなか改善されなません。

厳しくする前に、まずは、部下の方が「どうして報連相をしないのか?」を理解していくことが大切です。

報連相をしてこない主な理由

報連相をしてこない理由はいろいろと考えられます。

報連相を忘れている

単純に報連相しなければならないことを忘れているケースです。もくしは、タスクに追われていたり会議や出張が続いたりして、報告する自体を忘れていたという場合もあるかもしれません。

必要性を感じていない、面倒くさい

人によっては報告や連絡することに対して、面倒臭さを感じてしまう人もいます。または、相談する必要がないと自分で判断して相談しない場合もあるでしょう。報連相をなかなかしない部下の中には、こんな場合もありそうです。

怒られる、評価が下がる

「こんなことを相談したら評価が下がってしまう」もしくは「このミスを連絡したら、怒られてします」と心配して報連相をしてこない場合もあります。

タイミングの関係でできなかった

会議や出張などの予定があり、なかなか上司の方とタイミングが合わずに相談できなかったという場合もあり得ます。または、相談しようとしたタイミングでお客様からの電話があったなど、たまたまタイミングが悪く報連相の機会がなかったケースもあるでしょう。

報連相して来ない部下に対するNGな行動

報連相がなかなか徹底できない部下に対して

・社会人としてのマナーや自覚が足りないから
・仕事をなまけているから

と勝手に理由を決めつけて部下を叱りつける上司の方がいますが、NG行動なので注意しましょう。

報連相をしてこない理由は人それぞれではありますが、

「報連相しない方が自分にとってメリットがある」

と部下の方が思っているため、報告をしてこなかったり相談なしに進めてしまったりするわけです。

部下の方に報連相を定着させるには、「報告するメリット」を感じるようになってもらう必要があります。

そのため、まずは相手の視点に立って、なぜ報連相をしてこないのかを理解していくようにしましょう。

報連相をしてきた部下に対する言葉掛けのNG例

はじめから報連相をしてこないケースだけでなく、徐々に報連相をしなくなってくるということもあります。

この場合、多くが上司の報連相に対する反応の仕方に問題があります。

報連相してこなかったことに対して

「相談ないなら、あとは一人で全部やれ」
「なんで報連相がないんだよ」
「報連相がないなら教えない」

部下の方に対するこういった発言はNGです。

厳しく突き放すすることで成長を促すという狙いでやっている方もいるかもしませんが、多くの場合は逆効果になってしまいます。怒っている方、機嫌が悪い方とコミュニケーションをとりたいと思う方は、ほとんどいないでしょう。

報連相をしてこない部下の行動を変えるには?

ここからは「報連相をしてこない部下の行動を変える」ための具体的な対策についてお伝えします。

弊社カイラボで実際にやってみてうまくいった事例があるので、ご紹介します。

仕事の考え方の共有

カイラボでは大学生のインターンシップを受け入れているのですが、この事例はインターン生と一緒に取り組んだ事例です。

インターンシップで来てくれた大学生の中には、なかなか報連相が定着しない学生もいました。学生であるため、ある程度は仕方がない部分もありましたが、どうやったらが報連相が定着するのかを考えました。

そこで取り組んでみたのが、「カイラボの行動基準」の共有です。

行動基準を示す カイラボの例

これは、カイラボの行動規範を、サッカーのペナルティーカードを使って図解したものです。文字だけで行動規範を伝えている会社もありますが、サッカーを例にして覚えやすくなるように意識しました。

レッドカード

無断欠勤や嘘をつくことをレッドカードにしています。サッカーではレッドカードは一発退場ですが、カイラボでは「一発でインターンシップ中止」にはしていません。ニュアンスとして最もやってはいけないこととして伝えるようにしています。

イエローカード

わかったふりをする、時間を守らない、などをイエローカードにしています。イエローカードは回数を重ねてしまうと退場となりますが、これもやってはいけない行動として上げています。

ファール

目的を意識しない行動やチャレンジしない、報連相の不足をファールにしています。やってほしくない行動としてインターン生に伝えています。

グリーンカード

グリーンカードとは、フェアプレーや思いやりがあるプレーに対して提示されます。他のカードとは違い、名誉あるカードです。カイラボでは、わかるまで徹底的に聴く、新しいことに挑戦するといった行動をグリーンカードとしてやってほしい行動として伝えています。

行動規範の活用方法

カイラボでは、この行動規範を朝礼や終礼の振り返りの際に活用しています。

インターン生に行動規範の4つの観点で簡単に一言程度よいので振り返りしてもらい、フィードバックをするようにしました。

はじめは言葉に詰まる場面もありますが、慣れていくうちに

「今日は、グリーンカードにある挑戦ができたと思います」
「今日は、ファールをしてしまったので次回はしないように〇〇します」

など、具体的な振り返りができるようになりました。

ここで大切なことは
・行動基準を示して理解してもらった上で、報連相の意義を理解してもらう
・行動規範は何度も繰り返し共有していく

ことです。

行動規範は何度も繰り返し共有していく

入社時やインターンシップ初日にのみ行動規範を共有して終わりではなく、何度も繰り返し共有していくことが大切です。一度伝えただけでは忘れてしまい、せっかく作っても効果は薄れてしまいます

振り返り時に使用したり、何度も繰り返し共有するようにしましょう。

行動基準を示して理解してもらった上で、報連相の意義も理解してもらう

報連相をするしないだけに焦点を当てるのではなく、行動規範を理解してもらい、その中で

・なぜ、報連相が大切なのか?
・報連相をしたほうが、業務効率があがるのはなぜか?

など腹落ちしていくことが大切です。

そうすることで

「今日のあの場面は、一度相談した方がよかったかもしれません」
「連絡をした方が効率よく進めれたかもしれません」

といった気づきを本人に与えることができます。

他にも方法はたくさんあるかと思いますが、カイラボで取り組んでみて実際に良かった事例だったので紹介しました。

みなさんの会社でも参考にしながら取り組んでみて下さい

こんな声掛けが効果的

最後に効果的な声かけをお伝えします

「次からは報連相をしっかりしてくれると安心して仕事が任せられるよ」

報告がなかった部下に対して「なんで報告しないんだ!」と叱りつけるように伝えるのではなく、相手が次回からは報告したくなるような声かけが効果的です。

「一度タスクを整理してみよう」

部下の方に一度タスクを紙に書き出すなどしてもらい、
1 報告書作成
2 上司にメールで報告
と報告のタスクも組み込むことで、部下の方も報告をする必要があると理解できるため、有効な方法です。

「最後に、このあとやること言ってみて」

新人の方も場合、仕事を覚えるだけでも精一杯になるため、やるべきことが漏れてしまうケースもあります。

そのため、タスクを進めてもらう前に

・いつまでに誰に報告するのか
・わからなくなったら誰に連絡するのか
・どのタイミングで相談すればいいか
など確認するようにしましょう。

出来ればメモ帳などに部下の方がメモをしたことをしっかりと確認した上で、タスクを任せるとよいでしょう。

まとめ

どうしたら報連相をしてくれるようになるのか…?

上司やリーダーの方であれば、同じ悩みを持っている方も多いと思います。

今回は効果的な声かけや対策をお伝えしてきましたが、ベースになるのは上司と部下の方の信頼関係です。普段のコミュニケーションや声かけの頻度を意識して、信頼関係を構築しておくことがなにより大切です。

ただ、信頼関係を築くことはすぐに出来ることではありません。

そのため、今回ご紹介した声かけや対策などを参考にしながら、部下の方が報連相をしやすい職場環境作りを心掛けていってください。

すぐに完璧に実践するのは大変なことですが、少しづづでよいのでみなさんの会社が働きがいのある会社になるように取り組んで行ってみてください。


投稿者

代表取締役 井上洋市朗
代表取締役 井上洋市朗

株式会社カイラボ代表取締役
「働くすべての人が生きがい、働きがいのある社会」を目指し、2012年に株式会社カイラボを設立。新卒入社3年以内に辞めた人への100人インタビューを行い「早期離職白書2013」を発行。自身も新卒入社の会社を2年弱で退職した経験を持つ。
現在は早期離職母防止コンサルティングや企業研修、講演、高校生向けキャリア教育などを行っている。