管理職の方からよく聞く悩みに「部下がチャレンジしない問題」があります。
チャレンジしない・できない理由は様々ですが、まずは「部下への声掛け」を少し変えてみるだけでも部下の意識が変わるかもしれません。
今回は「チャレンジをしない部下への声掛け」をテーマに声掛けの失敗例や、是非試して欲しい声掛けを紹介しています。
こちらの記事はYouTubeにて動画解説もしております。ぜひ参考にしてみてください。
本記事の要約
部下がチャレンジしない問題
管理職の方々に研修やコンサルティングをする中でよく聞くのが
- 部下に新しい挑戦をしてほしいけどしてくれない
- うちの部下は現状維持優先で成長意欲がない
- 減点主義の職場なのでチャレンジしない
といった悩みです。
例えば、部下に「新しい提案」を含めた資料作成などを依頼しても、結局は日付やメンバーが変わっただけでフォーマットは前年通り・・・など、どこの会社でもよくある話です。
では、このような状態を改善するにはどうしたらよいのでしょうか。
カイラボでは、まず「部下への声掛け」を少し変えてみることを提案します。
よくある失敗例
声掛けについて、まずは失敗例をご紹介します。
- 現状維持は大家だ、とにかくチャレンジ
- 前例踏襲の禁止令
- 失敗を恐れるな!と言い続ける
- チャレンジしなければ評価しない
「チャレンジを促そうとして言っているパターン」で使われる事が多いですが、この声掛けをして上手くいっているケースは、残念ながら少ないのが事実です。
では、どのような声掛けがよいのでしょうか。
試してほしい声掛け「前回比5%アップ」
こんな声掛けはどうでしょうか。
「前回よりも5%良くするための工夫をしてほしい」
「今回より5%良くするには、何が必要そう?」
「5%アップするために協力できることはある?」
このように「今よりも5%より良くするためにどうしたらよいか」「今よりも5%より良くするために行動や発言をして欲しい」といった促しの仕方や声掛けをおすすめしています。
今までこのような声掛けをしたことがない方は是非、騙されたと思ってやってみてください。
なぜこの「前回比5%アップ」の声掛けが良いのかは、次の章で説明しています。
なぜ新しい挑戦をしないのか?
挑戦をしない理由としては以下が挙げられます。
- 失敗が怖い
- 余計な仕事が増えるのが嫌
- 挑戦の仕方(やり方)がわからない
- この程度で「挑戦」と思われたくない
- 上司が言っている「挑戦」の定義がわからない
「チャレンジ」や「挑戦」を「大事(おおごと)」に捉えてしまっている、また、挑戦と言われてもどうしたらいいか分からない人たちが一定数います。
このような人たちには、先ほどお伝えした「前回比5%アップ」の声掛けがとても有効です。
カイラボにはインターンシップのメンバーが多数在籍していますが、メンバーに対して「今が悪い訳ではない。むしろ良いけど今よりも良いものにしたいからあと5%アップするにはどうしたらよいと思う?」といった声掛けをするようにしています。
すると「実は今回諦めていたんですけど、この部分を凝りたくて・・」と話してくれることがあります。
それに対しこちらも「じゃあ次はそこを凝ってみた案を来週までに出してもらえるかな?」といった話に発展したりします。
本人の中で、「実はもっとこうした方が・・」と思っているけど、ちょっと言い出せない、言いにくい・・。と、そんな人に「前回比5%アップ」の声掛けをすることで、「5%=ほんのちょっとの上積みでいい」ということを伝えることが出来ます。
そうすると気持ち的にも少し楽になったりして、ふとした本音が聞けるかもしれません。
まとめ
チャレンジ・朝鮮しない・できない のには必ず理由があります。
それぞれの理由に特化した声掛けをするのが一番ですが、まずは今回紹介した「前回比5%アップ」の声掛けをおすすめします。
また、「チャレンジしない・できない」という事を、本人の資質や能力・環境のせいだと決めつけることはあまり良くありません。
もちろん、資質や能力・環境が左右する部分もあるかもしれませんが、必ずしもそれが全てではないという事です。
みなさんなりのいい声掛けを是非、見つけてみてください。