できる管理職はやっている承認の声掛けパターン ~承認の語彙力を鍛える~

代表取締役 井上洋市朗

今回は、管理職必見!「承認の語彙力を鍛える」をテーマにお伝えをしていきます。納得度が高い内容となっていますので、下記の動画と合わせて是非ご覧ください。 

若手社員が辞める三大要因

突然ですが、若手社員が会社を辞める三大要因は

  • 存在承認・・・会社職場において、自分の存在が認められているかどうか
  • 貢献実感・・・社会・顧客・職場などに貢献できていると本人が感じているかどうか
  • 成長予感・・・今の仕事を続けることで将来のなりたい自分になれる予感があるかどうか

【貢献実感】と【成長予感】については、他の動画でも何度かお伝えをしていますが、【存在承認】に関してはあまりお話をしたことがありませんでした。

今回は【存在承認】に大きく関わる内容となっています。

2種類の承認

まず、承認には大きく分けて2つあると言われています。

それは【他者承認】【自己承認】です。

順番としては、【他者承認】【自己承認】、つまり他社からの承認があるから自己承認ができるというわけです。

当然、【他者承認】⇒【自己承認】を繰り返すことにより、ゆくゆくは他者承認がなくても自己承認をすることが出来る様になるケースもあります。

しかし、原則としては他者承認があってこその自己承認であり、自信へとつながっていきます。

この自信は“過剰な自信”ではなく“健全な自信”といえるでしょう。

しかし、いろんな企業の方とお話をしていると「うちの若手は”自分は出来ている”と思っているが、周りから見ると出来てない人が多い」といった話を聞くことがあります。

これは恐らく、役割認識が違うことから起こっている現象です。役割認識が違えば、当然、承認認識も異なってくるので当然と言えば当然です。

とはいえ、昨今テレワークが普及し、部下とのコミュニケーションの取り方が難しくなったことから、部下の承認欲求を満たすことが難しくなってきていている、といった声もあるのも事実。

そこで重要なのが「承認の語彙力」です。

承認の語彙力を増やす

カイラボの管理職研修などでは、下記のようなワークを実施する機会があります。

「仕事上でつかう相手の承認欲求を満たす言葉はどんなものがありますか?思いつく限り書いてみてください」

制限時間は3分間。この時点で目に見えて分かることがあります。

評判の良い管理職や上司の人たちは、すらすら書き始めます。

途中でペンが止まることもありますが、残り時間わずかになったところで、絞り出して下さ~い!とお声掛けをすると、しっかりと最後まで書ける傾向にあります。

しかし、言い方は悪いですが、部下からの評判があまりよくない管理職の方たちは、なんとか1つ書けるか書けないか、もしくはずっとペンが止まっているなどの状態が見られます。

これだけでも普段からどれだけ相手に対して承認の言葉をかけているかがよく分かります。

そしてワーク終了後、意見交換の場を設けているのですが、その際カイラボが必ずお伝えしていることがあります。

3種類の承認メッセージを使い分ける

カイラボが必ずお伝えしていること、それは「3種類の承認メッセージを使い分ける」ことです。

  • Iメッセージ(主語が”私”)
    • いつもたすかってるよ
    • その仕事やってくれて嬉しいよ  など
  • Youメッセージ(主語が”あなた”)
    • 仕事が早くてすごいね
    • ○○さんは優秀ね          など
  • Weメッセージ(主語が”私たち・みんな”)
    • みんなが仕事ぶりを褒めているよ
    • みんなが助かっているよ

1つ1つのメッセージも大切ですが、この3つのメッセージをバランスよく使い分けることも重要です。

ちなみに、Iメッセージ(主語が”私”)は出来ても、Youメッセージ(主語が”あなた)を苦手としている人が多くいる傾向がありますが、一体、何故なのでしょうか。

Youメッセージが苦手な人が多い理由

Youメッセージとは、「あなたは○○だよね」と言っているため、相手の発言や行動を常に注視をする必要があるため、他メッセージに比べると難しい傾向にあります。

たとえば、相手の言動・行動に基づかない「すごいね!」「いいね!」は薄っぺらく説得力に欠けてしまいます。「あの時の発言よかったよ」「この行動は助かる!」など、相手の行動・言動にフォーカスしたYouメッセージを送ることが大切です。

そのため、承認をする為には、日頃から相手のことを観察する必要があります。

まとめ

他者承認を満たすことが自己承認に繋がり、自己承認は自信につながります。

承認メッセージは「I・YOU・We」を意識してみましょう。それでも承認メッセージが苦手な人もいると思います。そんな時は、冒頭の動画やワークなどをりようしてみるものよいかもしれません。ぜひ活用し実践してみてください。