1月末から2月の初旬は早期離職白書の第二弾作成のためのインタビューラッシュでした。まだインタビューは何件か残っていますが、ほとんど終わりです。
これから原稿作成という仕事が残ってはいますが、インタビューから感じたことをまとめてみようと思います。
今回のインタビュー対象者の条件は以下の通りです。
・大卒または大学院卒
・新卒入社(正社員)の会社を3年間以内に退職
・2016年3月末日時点で30歳以下
4年前のインタビューからの大きな変化としては、入社直後や大学在学中に東日本大震災を経験している人たちが多いという点です。
また、就職活動時期の変化や、採用プロセスでのインターンの普及などがあります。
個人の行動の変化としては、退職後にフリーランス(個人事業主)的な働き方をする人が増えた印象があります。
これについては、インタビュー対象者の属性が偏っている可能性も考えられますが「ノマド」という言葉の流行語とも関係があるのではないでしょうか?
4年前のインタビューではNPOに関わる人が多かったのは「ソーシャルビジネス」「社会起業家」というキーワードが流行っていたことと関係があるのかもしれません。
採用プロセスの変化については時期の変化以外はあまり変わっていない様な印象です。
インターンシップについても1日〜2週間程度のインターン経験者は多いものの、1ヶ月以上のインターンは15名中数名でした。
一方で1年以上の長期的なインターンを経験している方もいました。インターンが早期離職対策につながるのか?という点については、まだ明確な答えがありません。
インターンを経験した会社にそのまま入社しても退職するケースはありますし、インターン経験者だから社会のことが理解できていてミスマッチが少ないということはほとんどないと思われます。これも、統計的にデータをとれば見えてくるのかもしれませんが、なぜかインターン斡旋のどの会社もデータを出していませんね。不思議です。
私がインターンに懐疑的な理由は過去にplus-handicapに寄稿した「インターンするくらいなら、マックで4年間バイトしろ」をご覧下さい。
4年前から始めた早期離職者へのインタビューも累計だと200名近くになっています。
多くの方々へのインタビューをしていて感じるのは、生き方は何通りもあるのだということです。
部下や子どもの退職を思いとどまらせるために「3年も持たずに辞めたら社会で認められないぞ」なんて言葉をかける方もいるようですが、それはあなたの知っている社会が狭いからだよと言ってやりたいです。
3年以内で辞めることが良いことなのか、悪いことなのか、私にはまだわかりません。良いか悪いかの判断をする必要があるのかどうかもわかりません。
ただ、辞めた人には辞めた人の人生が、辞めなかった人には辞めなかった人の人生があるのです。
今作っている早期離職白書第二弾は企業の方だけでなく、今まさに辞めようか迷っている方や、これから就職活動をする方々にも読んでもらいたいたいと思います。
どんな生き方をしても後悔せずに、人のせいにすることなく前に進むための一つの情報としては早期離職白書を役立ててほしいのです。