お客様の声:株式会社東具

株式会社カイラボ

2018年、2019年と二年連続で面接官研修を実施いただいた株式会社東具。
中途入社よりも新卒で入社する方が多い新卒文化の会社です。

同社で実施した面接官研修は求職者(学生)を「惹きつける」ことに重点をおきましたが、実は研修実施のきっかけは「学生を見抜く質問」の重要性からでした。

社内に採用チームを立ち上げるにあたり、面接官の質の向上と観点の統一が必要と感じ、自らも面接官研修に参加した芦田専務へ

  • 採用の改善に意欲的に取り組み
  • 東京支社の採用は完全に採用チームに権限移譲できるまでになった経緯

に加えて、

  • 研修を始めたきっかけ
  • 印象的な研修内容
  • 研修により、変化

をお伺いしました。

研修導入時の採用に関する問題意識を教えてください。

2017年に初めて採用チームを立ち上げるにあたり、採用に関する様々な課題があがってきました。
それまでは採用チームはなく、私が採用全般を見ていたのですが、次の世代に採用を任せていきたいと思った時に面接官の質の向上が一つのカギだと思いました。

当時は私が二次面接を担当していたのですが、一次面接官と二次面接官で応募者を見ているポイントが違うと感じていました。
正直、「なんでこの人が一次面接を通ったんだろう?」と思ってしまうケースもありました。
また、複数人で面接を担当する場合、他の面接官が意図のわからない質問をしている場面もあり、質問力を中心とした面接官の質の向上は重要だと感じていました。

カイラボを知ったきっかけと、カイラボの決めた理由を教えてください。

採用チーム立ち上げにあたり、偶然いいタイミングで営業提案を受けた東京海上日動キャリアサービス(以下、TCS)さんにサポートをお願いすることになりました。
東具は新卒採用が中心のため、外部の方の知見を取り入れることが必要だと思ったからです。

TCSさんには全体的な採用の設計からお手伝いいただきましたが、やっぱり面接官の質の向上は外せないポイントだとずっと感じていました。
その際、推薦いただいたのがカイラボの井上さん(代表取締役)でした。
TCSさんの採用支援は丁寧で内容も充実していたので、これだけしっかり支援していただける会社の推薦なら間違いないだろうということで面接官向けの研修をお願いすることにしました。

研修の内容で印象に残っていることはなんでしょうか?

カイラボさんには二年連続で面接官研修をお願いしているのですが、二回目に実施した、

「学生に面接をしたあと学生から面接官に向けてフィードバックをしてもらう」

というやり方は非常に面白かったです。

個人的にはその時、学生から「対面でもLINEでも(うれしさや悲しさなどの感情は)変わらないです」と言われたのが印象的でした。

それまでは対面のコミュニケーションが重要だと思っていたけど、LINEでのコミュニケーションも大切なんだということを改めて感じさせられました。

結果的にですが、

  • 一年目はシミュレーションシートを用意して受講同士で学生役と面接官役
  • 二年目は実際に学生からのフィードバック

という形式にしたことは非常に良かったと思います。

もし、他の会社で実施する場合には、シミュレーションシートで実施した翌月に実際に学生を呼んでの実施という形式でもいいのかなと思います。

研修実施後に具体的な変化はありましたか?

参加者の意識は確実に変わりました。

面接以外の説明会やインターンシップなどでも

「どうすれば学生の興味が高まるのか」

を考えるようになっています。
それまでは「惹きつけ」という意識が薄い人もいましたが、今では一人ひとりが自然と意識するようになっています。

選考途中の辞退率の減少

定量的な変化という意味では、選考途中での辞退率が下がりました。

2017年卒、18年卒、19年卒&20年卒はそれぞれ選考のプロセスが若干違うのですが、最初の接点から一次面接までの間に選考を辞退する方は年々少なくなっています。
また、19年卒以降は一次面接通過後の選考辞退は一人も出ていません。

面接の場での惹きつけはもちろん、説明会で社員一人ひとりが「学生の方からどう見られているか」を意識するようになったことも大きいと思います。

学生のエントリーから一次面接までの辞退率推移

2017年卒:35.5%
2018年卒:7.6%
※この年は一次面接参加率が約80%と例年より低い(例年ほぼ100%)
2019年卒:26%
2020年卒:0%
※年度によって選考プロセスやエントリー方法が異なります。

東京支店の採用チームへの権限移譲

もう一つの大きな変化は、今年から東京支店の面接は採用チームに任せられるようになりました。

これまでは最終面接は私が担当していましたが、今年からは最終面接にも参加していません。
採用チームに任せられるようになったのは、研修を通じてベースの知識を共有して、考え方の方向性も統一できたことは大きいと思います。

採用に関しての今後の課題があれば教えてください。

ナビサイト頼みができなくなってきて、採用のあり方も変化してきます。
また社会全体として新卒採用は学生優位の雰囲気があり、私たちが自分の会社の魅力を訴求していく重要性は増していくと思います。

採用手法も多様化していますが、手法に頼るよりもまずは、求める人材要件を明確にしながら、私たちが自社の強みやありたい姿を説明できるようにすること、説明できる機会を持つというスタンダードなことが大切だと考えています。

実施した研修

2018年:面接の基礎知識と面接シミュレーション

実施時間:3時間
内容
1.面接の3つの目的(惹きつける、見抜く、嫌われない)
2.超売り手市場における面接の心得
3.就活生は面接官のココを見ている (嫌われないためのポイント)
4.面接の肝はストーリーの整理   (惹きつけるポイント)
5. 【実践】面接シミュレーション (参加者同士のペアワーク)
6.学生を見抜く「質問力」 (見抜くポイント)
実施場所:大阪本社、東京支店
参加者:一次面接および二次面接の面接官 約20名

2019年:学生との模擬面接と学生からのフィードバック

実施時間:3時間
内容
1.面接の3つの目的
2.最近の採用環境
3.超売り手市場における面接の心得(前回の復習)
4. 【実践】面接シミュレーション(学生との模擬面接)
5.学生から面接官へのフィードバック
6.面接官が押さえておきたいポイント(嫌われないためのポイント)
実施場所:東京本社(参加者は全国の支店から東京へ集合)
参加者:一次面接および二次面接の面接官 約20名 ※2018年参加者も含む

会社概要

社名:株式会社東具
資本金:1億円
創業:昭和55年2月
従業員数:120名(パート社員除く・2018年4月現在)
売上高:36.4億円 (2019年3月期)
事業所:大阪本社、東京支店、名古屋支店、福岡支店、東大阪物流センター