早期離職防止、定着率向上の研修、講演、コンサルティング

早期離職対策に使えるツール5選

新入社員が入社3年以内に辞めたときの損失は、辞めた社員に支払った給料なども含めると、1人につき1,000万円以上ともいわれています。

「採用の見直しが重要かもしれない」「辞めるなら早く伝えてもらいたい」と困っている人事担当者も大勢いるでしょう。 採用の膨大なコストを垂れ流しにしないためにも、最近では早期離職対策のツールも数多く提供されているのでご紹介します。

1つ目:採用時・配属時に使えるツール「ミツカリ」

人事部が自社に合った人をどのような方法で採用して配属先を決めるかは、早期離職の課題を抱えている企業にとっては最初の難関でしょう。

そのようなときには、株式会社ミツカリが開発した人と組織のマッチ度が見えるサービス「ミツカリ」があります。(https://mitsucari.com/

ミツカリは社員と受検者(求職者)の相性がわかるため、「Aさんに似た人を採りたい」「内定辞退をされてしまう」といった悩みを解消できます。

社員のデータと照合することで、内定者に合ったメンターが見つかり、社員の印象を数値化すると、各求職者がどの程度組織に合うのかを比較できるようになります。

「ミツカリ」に活用される「ビッグ・ファイブ理論」

ビッグ・ファイブ理論とは性格を5つに分けて計測して、人間の性格をパターン化する理論です。

専門家の協力による最新の心理学研究の理論を組み込んだことで、性格検査を解くのに300問以上で30分かかっていたのが、72問で10分に短縮でき、社員が手軽に受けられるようになりました。

「ミツカリ」はどのような機能があるのか?

1、面接用シート機能

「面接用シート」とは、初めての面接官であっても簡単・正確に面接を行える機能です。

面接直前にミツカリを見ても、すぐに求職者の情報を理解できるくらいわかりやすく書かれています。

面接官が目を通すだけでも、採用のミスマッチを見極められます。

2、マッチ結果

「マッチ結果」とは、求職者と会社や部署との相性を数値化したものです。

マッチ度は1%~100%までが表示されます。

100%は全ての相性が一致しているのではなく、100人に1人のレベルで高くマッチしていることを示しています。

3、「一言で表す」人物像

面接前に軽く目を通すだけで求職者の人物像を理解できるものです。

求職者の特性と似ている人を社員の中から例示されるので、面接に不慣れな現場社員や役員でも事前に人物像をイメージできます。

4、ストレス耐性

「ストレス耐性」はストレスに対する強さを表示します。

総合的な数値とストレスを感じる要因を記載しており、入社した人がどのようなケアが必要なのかを事前に把握できます。

5、配属時に起きそうなミスマッチ

比較対象となる部署または人物との相性をもとに、ミスマッチが起きそうな場面を予測します。

具体的な状況を予測して、相性を深く擦り合わせできます。

6、採用面接での質問例

どのような面接官が担当しても分け隔てなく評価ができ、合否の判断に有効な質問を例示します。

配属時に起きそうなミスマッチを想起することで、求職者と深いすり合わせをイメージできます。

7、各部署・社員とのマッチング

各部署と求職者とのマッチ度を相性が良い順番に確認できます。

マッチ度の相性が良い順番は、入社した社員の配属先を決める指標となり、適切な配置・配属ができます。

8、詳細データ機能

詳細データは、相性の根拠となる28種類の性格や価値観を7段階で確認できます。

ミスマッチしている具体的な価値観と、自社で重要な価値観とは何かも分析できます。

ミツカリは社員数500~1,000人前後の中堅企業も導入しており、ミスマッチを防止して離職率を30%以上改善した事例や、スクリーニングの時間を1/30に減らせた事例があります。

【画像】AIが解析してるパソコン画面

2つ目社員の状況を見える化できるツール「Wevox」

株式会社アトラエが運用する「wevox(ウィーボックス)」は、定期的に社員の声を見える化して、エンゲージメントを測定できる組織改善のツールです。


エンゲージメントとは「社員の自発的な貢献意欲や、主体的に仕事に取り組む心理状態」を指標化したものです。

エンゲージメントを高めると、働きがいや組織に対しての愛着心が増して、生産性が向上します。

wevoxの仕組み

1、定期的な測定から課題の特定までを自動でできる

wevoxは、測定結果の集計や分析を自動化できるため、課題の特定や改善策の実施といった重要な仕事に費やせます。

また、wevoxは測定の実施周期に合わせてwevox独自の質問を、設定された日時に自動で配信されます。

回答結果を自動集計するだけでなく、組織の課題点も自動で抽出されます。

質問の設計、結果の集計、レポートの作成などの煩雑な作業から開放され、本来やるべき改善策の立案などに活用できます。

なお、「組織の課題は特定できけれど、解決方法が分からない」方には、wevox上で各項目に対する改善策をおすすめしてくれる機能があります。

2、使いやすいようにカスタマイズができる

測定の集計に使うグループの作成や、自社独自の職種、役職の設定だけでなく、自由に質問項目を作成できる「カスタムサーベイ機能」があります。

これによって、自社に特化した問題解決に役立てます。

3、どのデバイスからでも回答できる

スマートフォンやタブレットなどのデバイスで、どこでも回答できます。

面倒なログインも必要なく、シンプルな操作にこだわっています。

【画像】スッキリした顔でやるべき仕事に集中している感じ

3つ目:社員の離職リスク可視化する「HR OnBoard(オンボード)」

エン・ジャパン株式会社が運用する社員の離職リスクを見える化できる「HR OnBoard(オンボード)」というツールがあります。

入社1年以内に退職の可能性が高い社員を察知して、適切な対策をアドバイスしてくれるツールです。

HR OnBoardは以下の仕組みがあります。

1、毎月3つの質問で社員の状況を分析する

エン・ジャパンにある3,000社以上の新卒・中途社員における「退職予兆」のビックデータを分析し、アンケートの設問を考案します。

設問内容は1年間にわたって、新卒・中途採用の社員へ、選択式の質問を毎月3問ずつ送信します。

その質問に社員が月ごとのコンディションを「晴れ・曇・雨」のスタンプで回答し、社員ごとに状況を把握できます。

さらに、月1回の定点観測を行なうことで、離職リスクの早期発見を図ります。

2、見やすい管理画面ですぐに状況を把握できる

HR OnBoardを管理する担当者がやることは、「入社者の名前」「入社日」の基本情報を専用の管理画面に入力するだけです。

あとは、適切なタイミングで自動で対象者にアンケートが送信されます。

社員ごとのコンディションや新卒者のフォローをするタイミングも、管理画面で瞬時に把握できます。

見やすい管理画面だからこそ業務工数を削減でき、本来やるべき対面でのフォローに時間を割けられるようになりました。

3、離職の兆候がある社員への適切なアドバイスができる

HR OnBoardは離職のリスクを見える化するだけでなく、結果も分析します。

入社した人のコンディション変化に応じたおすすめのアクションを、管理画面上で解説してくれます。

試験的に「HR OnBoard」によって、フォローを実施した企業112社では、平均離職率が13.6%から5.3%に改善しました。

エン・ジャパンは早めに退職の兆候を察して、適切な対策を行う重要性を実感しているようです。

【画像】成果が出ていて喜んでいる社員一同

4つ目:社員の顔写真で個性を管理する「カオナビ」

株式会社カオナビが運営する人材管理システム「カオナビ」は、社員の顔写真を使ってスキルや評価履歴、性格やモチベーションを把握できるツールです。

カオナビのデータベースと課題に合わせた機能を使えば、新しいマネジメントを実現できるのです。

ここからは5つの機能を簡単にご紹介します。

1、人事評価運用の効率化をはかる

カオナビでは目標設定、評価面談、評価結果の確認、フィードバックまでの運用が見れます。

「評価記入フォーム」は、目標管理・360度評価・1on1ミーティングなどの評価制度のテンプレートが使えます。

自社に適した評価制度を反映でき、入力制御もできるので人為的ミスを減らせます。

「評価ワークフロー」は顔写真、評価進捗、結果を一覧表示ができます。

評価業務の進捗が一覧で確認でき、未対応者へ通知することで回収・取りまとめが簡単にできます。

評価情報の記入もれや提出遅延の防止につながり、管理作業が大幅削減できます。

また、評価結果を相対的にチェックできるので、チェックする評価者による結果のバラつきに気づけて、透明度の高い情報になります。

2、優秀な人の配置と抜てき

経営層が求める人材にマッチする社員を条件をしぼって検索すると、該当社員がすぐに見つかって、能力を活かした配置ができるようになります。

「配置バランス図」は活躍度合いと組織を軸に、優秀な人材の顔ぶれ把握するものです。

直近の評価や年次・役職などで全社員を並び替え、パフォーマンスの高いメンバーを見える化できます。

「組織図ツリー」は、顔写真付きの組織図によって顔ぶれを見ながら、活躍する人材を適切に配置できます。

3、スキル管理と人材育成

カオナビは、社員の潜在的な内面、働きぶり、成果までを一元管理することで、人材配置やプロジェクトメンバーの選出などの施策に活かせます。

「社員リスト」は、スキルや特性の蓄積データをもとに社員を抽出して、「管理職候補者リスト」や「新規プロジェクトメンバー」など、カテゴリーごとにリスト化できます。 

「社員データグラフ」は、社員の属性(性別、年齢、勤続年数やスキル、保有資格)のデータを集計し、メンバー数推移や割合などのグラフを分析します。

属性のバラつきや変動をリアルタイムに把握して、採用計画や人材配置に活かせます。

4、エンゲージメントの向上

上司の部下への気づきや社員の申告を集約して、社員の能力を発揮しやすい環境へ改善できます。 

また、社員の本音や離職者の傾向を把握して、早い段階でのフォローがしやすくなります。

「社員アンケート」には職場環境、満足度調査、キャリア申告など多数のテンプレートがあります。

回答期限を設定して、未回答者へメール連絡も可能です。

アンケート結果は一覧や円グラフでも確認できます。

「面談シート」は社員と面談した記録や、社員満足度調査の結果を履歴管理し、配置や抜てきに活かせます。

また、モチベーションが下がっている社員を早期に発見して、離職防止に役立てます。

5、コミュニケーションの活性化

チームメンバーの個性やタイプを見える化しておけば、中途採用や人事異動で入ったメンバーにもスムーズに情報が共有されて、マネジメントが円滑できます。

「スキルシート」は項目ごとに閲覧権限ができるため、趣味や資格といった情報のみを全社に共有することもできます。

「適性検査(SPI3)」は、カオナビ上で性格診断が受検できます。

「創造重視、結果重視、調和重視、秩序重視」の4タイプが顔写真付きで確認できます。

部下への接し方やチーム内の連携で、相手に合わせた対応ができるようになります。

【画像】社員何人かがパソコンのデータを覗き込んで、何かを話している

5つ目:社員の不満や不安を早期に発見できる「カケハシboarding(ボーディング)」

カケハシスカイソリューションズが運営する「カケハシboarding」は、社員の不満や不安を早期に発見し、社員の定着を支援ツールです。

「カケハシboarding」は、延べ3,000社の人材コンサルティング経験をもとに開発されました。

退職の兆候をつかむことで、やりがい、会社の方針の理解、成長実感、人間関係など、社員の育成に活用できる材料を定期的に得ることで、的確な支援ができます。

また、表面化しにくい社員の潜在的な不安や悩みをキャッチし、個人の状態を把握することで、ケアができるようになります。

上司や部署に偏らず、様々な部署とのつながりを生むコミュニケーションを可能にします。

ここからは3つの機能を簡単にご紹介します。

1、パルスサーベイ

「今日の調子は?」などの簡単な質問に毎日答えてもらい、社員の心と体の状態を定点観測してグラフにします。

社員にいつもと異なる動きがあれば、上司へアラート通知します。

2、クルーアンケート

入社3ヶ月後・半年後・1年後の節目に、会社や仕事、上司や同僚に対して社員がどう感じているかアンケートを実施します。

社員がどれくらい会社に馴染めているかを明らかにするものです。

3、ポジティブポイント

ツール内のコメントに対して、社員同士が「いいね」や賞賛スタンプなどで反応したり、感謝の気持ちをポイントとして付与しあえる機能です。

お互いに賞賛しあえる文化を作り、チームでのパフォーマンスを向上させます。

早期離職対策のツールは目的と状況に応じて使い分けましょう

早期離職対策のツールは、「採用・配属」に強い機能を持ったツールや、「社員の状況の見える化」に重きを置いたツール、そして「社員個人のスキルや内面」を含めた様々な機能が付いているツールもあります。

早期離職対策のツールは豊富にあるので、どれを使ってみようか迷ってしまうでしょう。

しかし、これらのツールは、会社の状況や目的に応じて使い分けが大切です。

カイラボでは早期離職対策に対してすべてを解決してくれる魔法のツールはないと考えています。企業の状況に応じたツールの選定が何より大切です。

投稿者

佐藤絵梨
佐藤絵梨

Webライター
「自分と他者の感覚の違いを言語化する」をキャッチコピーに、カイラボ以外でも発達障害におけるコミュニケーションの生きづらさをテーマに活動中。

カイラボのライターを始めたきっかけは、仕事や職場環境においてミスマッチな会社で働いてきたことです。
私は入社をして体調が悪くなって辞めるという負のループを繰り返してきました。
これまでの経験からミスマッチを防ぐ方法の一つに、適切な場面で助けを求めるために感情の言語化をすることだと思っています。
本心を言わずに退職する若手社員や改善の仕方がわからない管理職に向けて、ミスマッチを減らすためにカイラボの思いを伝えていきたいです。